大切にしているのは、ゲームをプレイしていない時もそのゲームに思い馳せる時間を提供すること。
ゲームの中身を深堀りすることで、開発や創作の面白さも伝えていきたい。
書籍編集(2021年新卒入社)
私の仕事
書籍編集者は主にスクウェア・エニックスのゲームに関連したガイドブック、アート本、ドリルや絵本、カレンダーなど、紙媒体のコンテンツ製作を手掛けるお仕事です。
入社後はそういった様々なゲーム関連書籍のヘルプとして校正や社内・社外の関係者との連絡などを経験し、本が一冊出来上がるまでの流れを学ぶことで編集の基礎を身につけました。分からないことはいつでも編集部のメンバーに確認・相談ができる環境のため、1年目の時にはよく先輩や上司へ相談していましたね。
入社2年目には、メイン担当として『ドラゴンクエストX オフライン』の関連書籍を編集することになり、実際に自身の判断で本を作り上げる工程を執っていきました。発売前のゲームを実際に触って本の企画を立てたのち、それがビジネスとして成り立つか営業担当と相談しながら「商品」として発売する企画を決定し、書籍制作が始まります。制作会社との打ち合わせから始まり、ゲーム開発プロジェクトと書籍制作チームの間での素材やロムの受け渡し、上がってきた原稿の確認、印刷所への入稿作業、告知対応、販促物の確認、グッズとのセット販売企画の調整など、企画から発売までの制作に関するプロデュース的な作業が主体となる業務です。
装丁などは自身でデザインイメージを制作することもあり、『ドラゴンクエストXオフライン 台本集』の際は、同日発売のガイドブックとデザインが被らないようにするために、かなり悩みましたね。ゲームのポップな世界観に馴染むよう、本を収納するケースはゲーム内の宝箱に見立て、中身の台本は「宝物」らしく、カラフルな3色装丁にしました。また、大きさをA6判のポケットサイズにすることで「小さな宝箱」感を演出するなど、デザイナーさんと試行錯誤しながら制作していました。お手元に届いたお客様から「かわいい!」という感想が見られたときは安心しましたし、内容も好評だったので思い出に残っている一冊です。
仕事の醍醐味
とにかくゲーム開発プロジェクトとの距離が近いところですね。発売前のゲームに触れることはもちろん、開発プロジェクトがゲームにどんな思いを込めて、プレイヤーにどんなことを伝えたいのかを誰よりも早く知ることができるのは、ゲーム好きにはたまらない仕事だと思います。本の性質によっては、メインスタッフの貴重なお話をインタビューで聴くこともできますし、プレイヤーとしてでは気付けそうにないゲームへのこだわりを発見できるのは、この仕事だからこそ、そしてスクウェア・エニックスの書籍編集部だからこそだと思います。
一日のスケジュール例
始業 まずはメールなどの連絡ツールを確認して、仕事の優先順位を決めていきます。
出社の場合は印刷所から届く校正刷りを確認したりすることもあります。
定例会議 週に一度、部署のメンバーだけの定例会議があります。各書籍の進捗状況や、ゲームの開発状況などを確認したり、困りごとや疑問点があれば共有したりします。
昼休憩
原稿の確認 上がってきた原稿や、印刷所からの色校をチェックします。
制作序盤はテキストやデザインを組む前のラフ校と呼ばれる原稿が上がります。「この攻略記事はわかりやすいか」「特定のキャラクターにページが割かれすぎていないか」など、本の構成にかかってくるものなので、特に重点的にチェックします。
編集プロダクションと打ち合わせ 企画について、制作会社とzoomや対面で打ち合わせをします。
どんな本にするかといった基本的な制作内容の他に、各ゲームの仕様や「こだわり」について確認し、それを本が台無しにしないよう、テキストの表現やデザインの擦り合わせの作業もあります。書籍制作において一番重要な打ち合わせだと考えていますね。
実機でのプレイ 開発中のゲームをプレイしたり、イラストや仕様書を確認します。
実際に遊んでみて、「これはどんなゲームなのか」を理解し、実現できそうな企画や本の中身を検討します。
販促物の確認 チラシやe-STOREの特典など、出版営業やデザイナーさんにお任せしている販促物のチェックをします。
時には自分でデザインのラフを作ったりして、なるべくデザイナーさんに修正してほしい内容がわかりやすく伝えられるようデータを整理しています。
終業
エンタメに関わりたいという人は、何らか自身が影響を受けたコンテンツがあるのではないかと思っています。
そのコンテンツの何に惹かれ、どんなところに感動したのか、ぜひ感想や考察を携えてお話ししにきてほしいです。
(もし弊社の作品でしたら、関連書籍も参考にしてみてください!笑)そういった、自身がエンタメにハマった原動力は必ず仕事に役立ちますし、「個性」という創作になくてはならない要素の一つになるかと思います。
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