入社してから現在まで、『オクトパストラベラーⅡ』『ブレイブリーデフォルトⅡ』『トライアングルストラテジー』『バリアスデイライフ』『ライブアライブ』などのアート面を担当してきました。部署によって異なりますが、私はキャラクターデザインや世界観のデザイン、ゲーム内イラストや宣伝用キービジュアル、グッズ用イラストなど様々な業務を経験し、最近では、ライブアライブ（リメイク版）での各編キービジュアルイラストを担当させていただいたり、ブレイブリーデフォルト10周年記念グッズの屏風イラストをアートチームで協力して担当したことが印象に残っています。
アサインされた業務によって異なりますが、まずは資料を集めてイメージ創り、ラフデザインを元に上司やプロデューサーとのチェック・すり合わせを経て方向性が決まった後は、近しいモチーフを扱った映画を観たり、イメージに近いロケーションがあれば赴くこともありますね。
これまでの経験を経て、自分が描いた絵をプロの視点で見る力や、妥協せずに「もう一歩」とクオリティをより突き詰める力が身についてきていると感じます。また、先輩や同期の姿を見て、自分の絵に対して厳しくなれる姿勢がプロとして大切だと思っています。

自分の描き起こした世界観のデザインが初めてゲーム内に昇華されたのを目にした瞬間は、今でもとても印象に残っています。ゲーム制作における「絵」というのは描いて終わりではなく、それが3DCGやドットになったり、声や音楽が入ったり、遂にはその世界を体験できたりと、多くの人たちの手によって本当に存在しているかのように息づいていきます。それを初めて自分の身で経験し、これこそ自分がこの業界でやりたかったことなんだと改めて強く感じましたし、なんと素晴らしいクリエイティブな世界なのだと感動しました。
多くの人たちと協力することによって自分一人では決して考えつかない・成しえないようなものを実現できること、さらにはそれを待ち望んでくれている人たちが世界中にいて提供できるということが、この業界での仕事において素晴らしいところの一つだと思います。