WORK LIFE
STORY
スクウェア・エニックスで「働く」ストーリー
こんにちは、株式会社スクウェア・エニックス人事部 服部です。
今回は、出版事業本部のグローバル出版チームの社員をご紹介いたします。
当社で出版しているマンガ作品は、北米・欧州・アジア圏など多くの国や地域で、現地の言葉で出版されており、世界中のファンの皆様に楽しんでいただいています。
その裏ではライセンス営業の担当者が活躍しているのですが、どんな仕事をしているのか、ご存知でしょうか?
ぜひこの記事から、ライセンス営業の業務内容とやりがいについて知っていただければうれしいです。
出版事業本部 田口圭佑
田口さんのこれまでの経歴を教えてください。
大学卒業後、アメリカでの留学を経て、前職に就職しました。
前職は日本のマンガの翻訳出版を希望する海外の出版社と、日本の出版社の仲介業務を行うエージェント会社でした。
12年ほど勤め、取引先企業の一つだったスクエニに転職をしました。 一緒に仕事していたスクエニ社員の人柄や、洗練されたビジネススタイルに影響を受け、一緒に働きたいと強く思い決意したのを覚えています。
長く「日本のマンガを海外で出版する仕事」を続けてこられたのは、過去の留学やバックパッカーの経験から外国の方とコミュニケーションを取ることに抵抗がなく、
外国と日本をつなぐ仕事がとても向いていたからだと思います。
田口さんの現在の職務内容を教えてください。
私が所属するグローバル出版チームは、スクエニが国内向けに出版・販売しているマンガや書籍のライセンスを、海外の出版社や配信プラットフォームに提案する営業活動を行っています。地域的にはアフリカ、オセアニアを除く世界全地域をカバーしております。
例えば、日本で人気の出た作品の多くは、北米・欧州・アジア圏など、多くの国と地域で、現地の言語で出版されていますが、 その裏では私のようなライセンス営業の担当者が、現地の取引先との商談をしたり、契約書の確認したり、編集部を通じて権利者(作家様など)と調整したり、本そのものの監修を行ったり、幅広い業務を行い、実際に出版されるに至っています。
当社のマンガ・書籍を「海外でも出版したい」というオファーは、ありがたいことに毎年多くいただいておりますが、オファーを受けるだけでなく、現地の市場に合う作品を売り込むことも行っています。そのためにも現地で売れている作品や、取引先の出版物をできる限りチェックするようにしています。
実際に作品が世に出るまでの、様々な調整を担当されているのですね。マルチタスクかつ、コミュニケーション力が求められるように感じます。
はい、どの案件も基本的に登場人物が多いです。海外の出版社、出版社と当社をつなぐエージェント会社、編集部、作家様などの権利者など、良好な関係を保ちながら、要求や情報は、正確に的確に伝えることがとても重要な仕事になります。
特に海外の方たちは日本企業とは異なる、独自のセンスや感覚をお持ちのこともあり、正確なコミュニケーションを取り続けることは、案外大変かもしれません。また、一方で、海外市場について詳しくない国内の関係者様に、うまく説明をするのも慣れるまでは難しく感じるかもしれません。
普段、正確な情報のやり取りのために工夫されていることはなんでしょうか?
関係者様からくる要望は、ざっくりとした内容も多いのですが、そこを明確にシンプルにして伝えることを心がけています。
これは日本語でも英語でも同じで、全ての関係者様が共通認識を持ち誤解を生じないように気を付けています。
またシンプルにすると、冷たい印象や偉そうな印象になりがちなので、しっかり理由を伝えるなど、良好な関係を持ち続ける心配りも欠かせません。
「スクエニは気持ちよく取引きができる会社だ」という印象を持ってもらいたいと思っています。
海外の取引先との商談は、どのようにされているのでしょうか?高い英語力が求められそうですが、いかがでしょうか。
基本はオンラインで、海外の出版社、エージェント会社、当社の3社で商談するシーンが多くあります。 商談も日々の調整も、基本はエージェント会社を通してのやりとりとなりますので、実は英語を使った業務はそこまで多くありません。
さらにアジア圏は日本語がわかる方がいる取引先も多く、全て日本語で業務が完結することもあります。
ただ、急ぎの用件でエージェント会社を通さずに進めなければならない場合などは、英文のメールを送ったり電話をすることもありますので、
やはり英語での業務に抵抗感がなく、今後英語で仕事をしていきたいと考えている方が向いていると思います。
仕事での成功エピソードがあれば教えてください。
当チームはマンガだけでなく、ゲームの関連書籍の海外出版も扱っているのですが、あるとき海外の出版社ではなく、海外のゲームメーカーさんで出版することになりました。
出版社同士であればスムーズにやり取りができることも、先方にとっては一つ一つが初めてのことで、丁寧な説明が求められました。
また相手の言い分にもしっかりと耳を傾ける必要がありました。
とても時間がかかりましたが、無事商品がリリースされ、結果として想定の3倍以上の販売数となり、とても達成感を感じました。とても人気のあるタイトルの関連書籍だったので、現地のファンの皆様が、自分たちの言語で読むことを待ち望んでいたことを感じることができました。
あらためて、ライセンス営業のやりがいは何でしょうか?
海外の出版社に作品を紹介し、興味を持ってもらい、オファーにこじつけた時、とてもやりがいを感じます。さらにそれが現地でヒットすればなおさら、です。
業務の多くは関係各所に調整が必要なので、突拍子もない海外からの提案を、なんとか実行に移すために思案したり、逆に上手にお断りしなくてはいけない時に、やりがいを感じることができると思います。それがうまくいったときに感じられる達成感はなかなかだと思います。
また、当チームの魅力ですが、上長に提案しやすい土壌があります。そのせいか部員同士の仲も良く、風通しのよい働きやすい環境だと思います。
どんな人がこの仕事に向いているか教えてください。
マンガやゲーム、アニメなどの知識があり、人とコミュニケーションを取るのが好きな方が向いていると思います。 マンガやゲーム、アニメなどの知識については、作品を取引先に紹介するにあたって、きちんと内容を理解していたり、「どんな作品ですか?」と聞かれて「~~~に似ている作品です」など、サラっとに説明できれば、その後のやり取りが円滑になります。 海外の取引先の担当者の多くは、そういったカルチャーに精通している(言葉を選ばずに言えばオタクの)方が多いので、作品をよくわかっていないのに紹介だけしていると、おそらくバレちゃいます。 コミュニケーションの部分は前述の通り、各所との調整が必要なためです。 他には、契約書などの確認も必要になってくるので、そういった地道な細かい作業も、正確性をもってコツコツできる方が重宝されます。海外の取引先相手に柔軟に対応しつつも、締めるところは締める、そういった人が向いているのではないでしょうか。
ご自分の今後の目標や夢を教えてください。
今年の4月よりチーフに任命されて、今はまだいろいろ新しい業務もあり、毎日がチャレンジです。
メンバーのマネジメントは、割と手ごたえを感じていますが、事業のマネジメントについては、まだまだこれからの段階なので、1年後くらいまでには、そういったところまで手が届く人間になりたいと思っています。
これから当社へ応募される方へのメッセージをお願いいたします。
グローバル出版、という名前から「華々しい海外取引先との仕事や出張」というイメージがあるかもしれませんが、実際には華やかな業務だけでなく、
地味な社内外との正確なやり取りがとても大切になってきます。
難しく考えることはなく、社会人としての基本的なふるまいと、相手の立場を考える力があれば、活躍の機会はあると思います。
部内はとても風通しがよいので、仕事にしっかりと取り組み、自分からアピールできていれば、きちんと評価してもらえる会社だと思いますので、皆様の応募をお待ちしております!